東証1部の上場要件が厳格化すると株主優待の廃止やTOPIX落ちによる株価下落が予想されるよ

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株式投資
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こんにちは、こんばんわ。うどんマン(@udonman1989)です。

昨年末から年始にかけて囁かれていた、東証1部への上場要件の厳格化が本格的な議論に入りそうです。

仮に上場が厳格化されると降格した企業はTOPIX投信・ETFや株主優待の廃止による株価下落が予想されます。

 

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東証1部上場要件の厳格化

東証1部の上場要件

項目有価証券上場規程
(市場第二部形式要件)
新規上場に係る市場一部銘柄への指定
(市場第一部に直接上場する要件)
(1)株主数
(上場時見込み)
800人以上2,200人以上
(2)流通株式
(上場時見込み)
  1. 流通株式数 4,000単位以上
  2. 流通株式時価総額 10億円以上
  3. 流通株式数(比率)上場株券等の30%以上
  1. 流通株式数 2万単位以上
  2. 流通株式数(比率) 上場株券等の35%以上
(3)時価総額
(上場時見込み)
20億円以上250億円以上
(4)事業継続年数新規上場申請日の直前事業年度の末日から起算して、3か年以前から取締役会を設置して、継続的に事業活動をしていること同左
(5)純資産の額
(上場時見込み)
連結純資産の額が10億円以上
(かつ、単体純資産の額が負でないこと)
同左
(6)利益の額又は時価総額
(利益の額については、連結経常利益金額に少数株主損益を加減)
次のa又はbに適合すること

  1. 最近2年間の利益の額の総額が5億円以上であること
  2. 時価総額が500億円以上

(最近1 年間における売上高が100 億円未満である場合を除く)
同左

(引用:東証HPより)

現状東証1部への上場は新規上場と鞍替えの2つの方法がある

東京証券取引所の1部に上場する上で一番難しいのは、新興市場であるマザーズや東京証券取引所2部という市場を経ないで新規に東京証券取引所の1部への上場を目指す事です。

現在の制度で言えば直接上々には、株主が2,200人と上場する時点で時価総額が250億円以上ある事が必要です。

今回の制度改正では、この上場要件の内、上場時に必要な時価総額が250億円から500億円に引き上げるという改定案が議論されている様です。

東証2部やJASDAQ・マザーズからの鞍替えの場合

上場要件改定案

東証1部への上場は厳格化される。画像引用:読売新聞

現状東証1部へ上場している企業というのは、まず新興市場であるマザーズやジャスダック、東証2部に上場して事業を続けて、株価が上昇して時価総額が増えてくれば株主優待を新設して株主を増やし更に時価総額を増やすという手法が常態化していました。

株主優待の新設は、1部上場への鞍替えのサインとする投資法があるのでこの事実を知っている投資家の方も多いと思います。

東証1部上場への時価総額が500億円以上になるとどうなるのか

仮に東京証券取引所1部の時価総額要件が厳格化されれば、現状で約2,100社存在する東証1部上場企業のうち1,500社ほどの企業は時価総額が500億円に満たない為、新しいJASDAQやマザーズ、東証2部市場に降格されると予想されます。

東証は過去に上場の門戸を広げる為に上場要件を緩めていた?

東証は、リーマンショック後の経済が丁重な時期であった2012年に1部上場企業への門戸を広くする為に時価総額の要件を緩和していた経緯があります。

少なすぎるから時価総額要件が下がって、今回の様に逆に増えすぎたから時価総額要件を下げるというのは、少し乱暴という考え方も出来ますね。

降格する企業の株価は下落する確率が高い

東証1部から降格する企業というのは、株価が下落する事が予想されます。

理由1:TOPIX構成銘柄から落ちるので投資信託やファンドが株を売る

東証1部から降格するという亊は、多くのファンドが運営しているTOPIX連動型の投資信託やETFの構成銘柄から外れる事を意味します。

TOPIX(東証株価指数)とは、東証市場第一部に上場する内国普通株式全銘柄を対象とする株価指数です。
昭和43年(1968年)1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額を指数化したものであり、日本経済の動向を示す代表的な経済指標として用いられるほか、ETFなどの金融商品のベンチマークとして利用されています。 引用:JPXHP

よって、これまで投資ファンドが指数の連動性を保つために機械的に売買する事によって存在していた、潜在的な買い圧力が丸々無くなって株価が下落しやすくなってしまうという事になります。

理由2:株主数や時価総額維持の為の株主優待の廃止

東証1部への上場を維持するためには、最低限の株主数と時価総額を超える必要がありました。

これまで、東証1部にギリギリの状態で上場していた企業は、株価の下落による時価総額の減少や株主数減少の抑制策として株主優待制度を活用していました。

株主優待制度を設ける事で優待目当てに株を長期保有してくれる投資家が多ければ上場維持のために必要な株主数を確保しつつ、株価の下落(時価総額の減少)の要因となる売り圧力を弱める事が出来た訳です。

つまり、強制的に1部上場から降格させられる企業は、株主優待制度の廃止をする確率が高まり株価の下落に繋がる可能性が高いと考えられます。

東証1部上場企業の株を保有している方は一度時価総額について確認してみましょう。

 

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