VIX指数の算出方法と不正疑惑について【海外文献の翻訳まとめ】

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こんにちは、こんばんわ。うどんマン(@udonman1989)です。

今回は、当ブログの人気記事シリーズであるVIX指数の記事となります。

VIX指数は、” 恐怖指数 ” そしてGMOクリック証券の米国VIシリーズの普及に伴い多くの投資家に知られる様になって来ました。

そこで今回は、CBOE(シカゴオプション取引所)及び海外のVIX指数関連の文献まで手を伸ばしてVIX指数を算出する方法と不正操作が行われると言われる理由について調べてみました。

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VIX指数の算出方法

恐怖指数と名高いVIX指数は上図の計算式に基づいて算出されるとCBOEのホワイトペーパーに記載があります。

 

私は経済学部出身ですが正直上記の計算式を見ても何をしているのか全容を掴むことは困難だと感じました。

 

そこで国内と海外の文献からVIX指数の算出に対する出来る限りの情報と不正操作疑惑について情報をまとめています。

 

VIX Index(σ)を算出するポイントはQ(Ki)SPYオプションの権利行使価格の中間値

VIX指数のホワイトペーパーを一つずつ分かる範囲で読み解いて行きたいと思います。

T = ” オプションの満期までの残存期間 ”

F =” オプションの価格から導き出されるフォワードインデックス(普通の)水準

K0= ” フォワードインデックスを下回る初めての権利行使価格 ”

Ki = ” i番目のOTM(アウトオブマネーオプション)の権利行使価格 iが0以上ならコールオプション、0以下ならプットオプション、両方ならコールとプットオプション”

ΔKi = 権利行使価格Kのオプションの両側の差を2で割った値 (Δ=デルタは変化量を表す記号)

R = ” 無リスク金利 ” (LIBORや米国債の利回りがリスクフリー金利と呼ばれることが多い)

Q(Ki)= ” 権利行使価格Kのオプション気配値の中間点 ”

 

VIX指数は、市場のボラティリティをオプションから逆算する指数であることから”オプション”という言葉が頻繁に出てくるね。

 

そして、ネイピア数(e)があることから、オプションの価格を金利でディスカウントしている=市場ボラティティのみを取り出すためにオプションの持つ金利の価値を除外する計算をしているのではないかと推察したよ。

 

間違っている場合はご指摘頂けると勉強になります。

 

 

VIX指数が不正操作できると言われる根拠

VIX指数には、以前から不正操作が行えるのではないのか?という根強い疑問や批判の声があります。

ここからはその根拠について海外の文献を読んで分かった範囲で触れていこうと思います。

参考にしたサイト >> Slide Player

 

・オプションは約定価格ではなく気配値の中間値で算出される=オプションの出来高は考慮されない

 

・算出に利用されるオプションはOTMのもので気配値が揃っていないものは除外される

 

・VIX指数に派生するETP(ETF・ETN)は満期30日前のS&Pオプションを利用して商品の日次リターンとVIX指数の連動をとっている

 

・SPYオプションは30日前のみ出来高が多い

 

・OTMのオプションの出来高が多すぎるのは疑問

以上の様な傾向が一般的に ”VIX指数は操作出来る” と言われる根拠になっています。

VIXの算出には出来高が考慮されない

VIX指数の算出の問題として言われることがオプションの出来高ではなく気配値を用いられている=(気配値が乖離するオプションは除外される)ことです。

市場の正確なボラティリティを考えるのであれば、(VMAP:出来高加重平均)の様な出来高を考慮するべきではという指摘があります。

S&P500指数のオプション出来高は30日前が不自然多い

VIX指数の算出にはS&P500のオプション(銘柄名:SPY)が利用されます。

このSPYオプションは上記のグラフの様に満期日30日前のオプションの出来高が不自然に高い傾向があります。

オプション30日前に取引が集中するのは、VIX指数に連動するETP(ETFやETN)の多くが30日前のオプションを毎日ロールオーバーしてVIX指数との日次連動を図る設計になっているからです。

また、30日前のオプションの中でも株式市場の騰落状況との感応度の高いITMオプションの出来高はその他の残存日数とそれほど変化はなく、VIX指数の算出に用いられるOTM(アウトオブザマネー)のオプションのみ出来高が多いことから何らかの思惑が働いていることは確かだと言えます。

つまり、30日前のSPYのオプションを莫大な資金で操作すればVIX指数ひいては株式市場の下落まで影響を及ぼす可能性もゼロではないと言えのではないかな?

SPYオプションの取引が活発な時間帯

また、SPYオプションの売買時間にも傾向があり、米国時間の11:30〜12:30にかけての1時間に極端にOTMオプションの取引が集中する傾向があると分析されています。

日本で言えば、米国市場の開場から2〜3時間後は時差の関係で言えば深夜だからリアルタイムでVIX指数が一番動く時間帯で取引するのは難しいかもしれないね

 

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