こんにちは、こんばんわ。うどんマン(@udonman1989)です。
先日、アパレル通販大手のZOZOTOWNがソフトバンクの子会社であるYahooによるTOBを受け入れて株式の50%を取得し傘下に入る事が発表されました。
ZOZOTOWNは、前澤社長が月に行く事を公言していたり・ZOZOスーツというオーダーメイドシステムを考案するなど本業であるアパレル事業以外でも大きな注目を受けている会社でした。
前澤社長は、TOBに伴い自分の保有株の処分を発表し、社長からも退く事が同時に発表されました。
涙を流しながら過去を振り返る姿に私は本気で事業に取り組んでいて、それでもうまくいかない事がある、一緒に会社を築き上げてきた仲間と別れるのが寂しいなど様々な感情が渦巻いていたのではないかと思いました。
葛藤や悩みの末に出した答えがZOZOTOWNにどう影響するのか考えて見ます。
ZOZOの歴史は?
ZOZOTOWNは、どの様な軌跡を辿って事業を伸ばしてそして、今回の苦境に陥って行ったのかについて確認していきましょう。
ZOZOTOWNは消費者目線から成長してきた
株式会社ZOZOは、2018年10月に商号を変更するまで「スタートトゥデイ」という社名でアパレルモールであるZOZOTOWNを運営してきました。
ZOZOTOWNのモールがその他のアパレルサイトと大きく違ったのは、「商品の特徴が過去の購入履歴と紐付いて詳細に表示される・関連するアイテムも同時購入できる」などユーザーファーストを徹底した姿勢が消費者の大きな支持を受けていたからです。
優れたECサイトを経営出来ていたのは、サイトを作り上げる優れたエンジニアを抱えていた事も大きな理由の一つであると考えられます。
ZOZOスーツが想定通りにいかなかった
飛ぶ鳥を落とす勢いであったZOZOが、新しく取り組んだのがZOZOスーツと呼ばれる自分の身体を撮影してオーダーメイドで作る洋服を提供するというサービスでした。
ZOZOがECサイトから一歩踏み出して自社で新しいサービスを提供しようとしたのは、国内の人口減少が目に見えている・成長が持続するには別の事業に取り組み必要があったなど様々な要因があった事が想像出来ます。
ZOZOスーツには、多大な先行投資がされており、この新規事業が失敗した事はZOZOにとって大きな痛手となりました。
前澤社長の発言がアパレル業界の反感を買う
前述した通り、ZOZOTOWNはあくまでもアパレルメーカーの洋服を売るプラットホームを開発・運営してアパレルブランドに出店料や洋服が売れた際の利益の一部を支払って貰って利益が出るビジネスモデルです。
そんな、ビジネスモデルでもあるにも関わらず、ZOZOは勝手に洋服を10%値引きで販売する「ZOZO ARIGATO」というシステムを導入しました。
また、前澤社長はTwitterを通じて「洋服の原価率はとても低い(ひいてはアパレルメーカーは暴利を貪っていると感じさせる)という」旨の発言アパレル業界を敵に回す様な発言を立て続けに行ってしまいます。
前澤ァ!絶対に書いてはならんこと書いてるぞ、お前ァ! pic.twitter.com/bOQzXUXFrO
— かなめおじさん (@ad_tjv2) February 6, 2019
結果として、有名ブランドの1部の撤退を招く結果となりました。
2018年12月25日
— おけら@臆トレManager4545 (@okera1127) February 8, 2019
ZOZOTOWN『ZOZO ARIGATOスタートや!全品値引きするで!』
当日
オンワード樫山『撤退!』
1月5日
前澤氏『お年玉配るで!』
1月7日
ミキハウス『販売停止!』
1月9日
ヨンドシー『販売停止!』
2月6日
前澤氏『お前ら服の原価知ってるか?』
2月8日←New!!
ライトオン『撤退!』 pic.twitter.com/elzqFa0Hox
出店しているブランドが減れば、消費者にとって選択肢が減り魅了が薄れる・別のECサイトに顧客を奪われるという事になります。
競合サービスの台頭
ZOZOの利益悪化の一因として競合するサービスに顧客や履歴を奪われる事も株価が下落していった原因の一つとして考えることが出来ます。
ZOZOTOWNから離反するブランドがある一方で楽天はその事業の多角性からシェアを伸ばし、フリマアプリであるメルカリが一般消費者層に広く浸透し、消費者間で洋服の販売が一般化しました。
消費者間取引は、中古でのやりとりであるためアパレル業界の売り上げが増える訳ではありません。
ZOZOはこういった未来を予測して自社ブランドであるZOZOスーツに注力したのでしょうが、上手くいきませんでした。
今後のZOZOの株価は?
今後のZOZOの株価は、出店ブランドを維持し続けて新しいサービスを生み出せるのか?Yahooとの業務提携で相乗効果(シナジー効果)を生み出せるのかにかかっていると考えられます。
YahooがZOZOに4,000億円を投じる理由
ヤフーが、ZOZOの買収に動いた思惑にはEC事業を強化しようという考えが働いている様です。
アパレル業界自体の売り上げ額は頭打ちである一方で、EC市場においては売り上げは微増となっています。
市場は、頭打ちでもその売り上げ比率に占めるEC市場が広がれば利益を生み出すことは可能であるとYahooは考えているのではないでしょうか?
ECサイトを作り上げるには、優れたエンジニアやWEBデザインのセンスが必要となります。
ahooは自社でプラットフォームを作り上げるよりもZOZOを傘下に入れ技術を活用することにメリットを感じたと思います。
また、ソフトバンクの子会社であるYahooでは、日本の電子決済システムである『PayPay」の利用が出来ることがメリットとしてうまれてきます。
ZOZOとしては、Yahooの事業といかに調和し互いの強みを活かせるシステムを構築出来るのかが今後の株価の上昇ひいてはZOZOの成長のカギとなるのではないでしょうか?
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