こんにちは、こんばんわ。うどんマン(@udonman1989)です。
本日は、当ブログをご訪問頂きありがとうございます。
この記事を開いたあなたはオプション取引に興味がある・もしくは既にオプション取引を初めていてより知識を深めたいと考えているのではないでしょうか?
そこで、オプションのリスクを管理する上で必要な4つのグリークスとプレミアムへ与える影響についてまとめて行きたいと思います。
オプションプレミアムとグリークス
オプション取引は、金融デリバティブの一つとして数えられるトレードの一つです。
オプションプレミアムは、ブラックショールズ式を使って計算できることが知られています。
ちなみにオプションの価格を計算する為に必要な数字は
に基づいて計算されています。
正直な所、学校の勉強の様に意味もなく文字の羅列を覚えるのではなく、これから説明するオプションのグリークスの変化がオプション価格の変動にどの様な影響を与えるのかを考える方が大切だと思います。
原資産価格の変動によって変化するグリークス=デルタ
オプション取引に馴染みのないトレーダーにとって最も理解しやすいグリークスは、δ(デルタ)です。
デルタは、原資産価格の変動によってオプションプレミアムがいくら変動するのかを表します。
数値は、ATM(アット・ザ・マネー)に近く程高くなり、OTM(ファー・アウト・マネー)になる程小さくなります。
株式投資や先物・FXでトレードと同じ様に上下の方向性を当てる事で利益が出るというわかりやすい構図です。
ちなみにオプション取引では、ITM(イン・ザ・マネー)になると極端に流動性が無くなるので思いがけず莫大な利益もしくは損失を抱えた時には、プット・コール・パリティーを使ってエスケープするのが一般的です。
Twitterをみていると安易にATM付近を売るストラングルやストラドルが散見されますが、私はあまりオススメはしません。
プット・コール・パリティを理解しないで、ATM付近のオプションを売るのは、あまりに危険だよ。
VIXショックや2018年の世界同時株安など相場が大暴落する時には、1流トレーダーや機関投資家はITMに理論価値からかけ離れた気配値を提示して成行買いをする初心者トレーダーを狙うなんてのは日常茶飯事だから注意しようね。
デルタのグリークスとオプションプレミアム
デルタは、原資産価格の変動によるプレミアムの変動とそのオプションが満期になった時にITMになる確率を表すグリークスです。
デルタの計算は簡単です。
例えば、23,500円という権利行使価格のオプションを例にしてみます。
23,500円はコールでFATM・プットでDITMとなっているのでコールのデルタは小さく・プットのデルタは大きくなります。
コールのデルタは0に限りなく近いので日経225オプションであれば100円上がろうが300円上がろうがデルタによってオプション価格は変動しません。
一方でプットのデルタは限りなくDITMであり、限りなく1に近い数値です。つまり、日経平均が100円上がればオプション価格も連動して100円に使い値上がりをする訳です。
計算式で表すと、
オプションのデルタ × 原資産価格の変動幅 = デルタによるオプション価格の変動額
0.01 × 100円 =1円
0.1 × 100円 =10円
0.5 × 100円 =50円
という具合です。
デルタはATM〜ITMになる程大きくなるとう事を覚えておきましょう。
デルタの変化率を表すガンマ
ガンマはデルタの変化率を表すグリークスです。
値は、0〜1の間を取ってATMが最大になります。オプションを買う場合はガンマをロング、逆にオプションを売る場合はガンマをショートするという構図です。
ガンマは、オプションの権利行使日に向けてATM・OTM・ITMそれぞれで違う値の推移をします。
ガンマは、直接オプションの価格を変動させるものではありません。
計算方法としては、23,000円コールのガンマを例にしてみると0.00022という値になっています。
この値を基準に計算します。
原資産価格が100円上昇する → デルタの値が +0.0022
原資産価格が1,000円上昇する → デルタの値が +0.022
といった具合です。
これは、極端な例を上げましたが、実際はATMに近付く程ガンマは大きくなるので、権利行使価格と原資産価格の価格差が縮まる程加速度的にデルタの変化が増えていくことになります。
オプションを売る場合は、自分の思惑と逆行したらスプレッドの解体かグリークスのヘッジをするか何らかの出口戦略を考えて置こうね。
放置は、最悪口座の破綻を招くこともあり得るよ、
ベガはIVが1%上昇すると価格がいくら変動するのかを表す
ベガは細かな計算をゴチャゴチャする必要がなく単純明快なグリークスです。
ベガによるオプションプレミアムの変化は、
IV(インプライド・ボラティリティ)が1%上昇(下落)するとオプションがいくら値上がり(値下がり)するのかを表します。
23,000円の権利行使価格のオプションを例にあげるとすると、
コールのベガは8、プットのベガは4.9となっている事が分かります。
つまり、IVが1%上昇すれば、このオプションはそれぞれ8円と5円分値上がりすることになる訳です。
オプションの難しいのは、それぞれのグリークスが互いの利益や損失を相殺してトータルで利益の出るポジションを構築する事にあります。
株価暴落などで、IVが急騰するとプットのプレミアムだけではなく、本来権利行使価格から離れていき価値が下がるはずのコールもベガとIVからオプションプレミアムが値上がりすることがあります。
セータは時間的価値を表し1日当たりのオプション価値の変動を表す
セータはオプションの時間的価値を表す指標となります。
オプションは、権利行使日(SQ日)の特別清算値にITMにならない限り価値は0になる金融商品です。
なので、満期が近づいてきて権利行使価格と原資産価格が離れていると到達する可能性は低くなる=オプションの価値が一気に剝げ落ちるという事になります。
23,000円のオプションの価値で言えば、
コールは1日2円、プットは7円の価値を失う事になります。
オプションプレミアムは原資産価格の変動とグリークスを合計して計算
オプションプレミアムは、4つのグリークスやIVを合計して計算されます。
それぞれのオプションどういったグリークスを持っていて価格変動をするのか直感的に捉えられるようになるのがオプショントレードを上達するコツであると思います。
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