こんにちは、こんばんわ。うどんマン(@udonman1989)です。
リーマンショックから10年以上経ち相場のサイクルから現状の株価は天井に近いと考える投資家の方も多いのではないのでしょうか。(私も天井に近いと感じています。)
今回は、米国債の超短期金利差による暴落サインにスポットライトを当てて見たいと思います。
米国債から見る暴落サイン
逆イールド現象がなぜ景気後退・暴落のサインと呼ばれるのでしょうか?
最も大きい理由として金利というキーワードが大きく関係してきます。
金利は一般的に
短期金利=中央銀行(日本=日銀・米国=FRB)の政策金利に連動
長期金利=長期の債券価格と連動
すると言われています。
米国債の長短期金利とイールド・カーブ
米国債は、アメリカの財務省が発行している債券の事です。
つまり、債券の後ろにはアメリカという国家の保証があるという事を意味します。米国債を買った投資家は、お金を政府に貸し出し、その期間に応じて利子を受け取るという仕組みになっています。
国債は短期・中期・長期の3つに分かれる
国債は発行から満期までの償還期間を用いて
- 1〜2ケ月満期の短期国債
- 3~6年満期の中期国債
- 10~20年満期の長期国債
に大まかに分類する事ができます。
そして、平穏な景気変動や株価推移をしている時は、長期金利>短期金利が成り立ちます。
これは、長期の国債は償還されるまでに国債自体の価格が変動するリスクを負っているためです。
イールドカーブとは金利と償還期間を合わせたグラフ
上記の図をご覧ください。
横軸に、満期までの償還期間を縦軸に金利の利率をとったグラフです。
ここで先程の項目の米国債の基本的な仕組みを思いだして下さい。金利は、
よって償還期間が長くなるほど金利が高くなるという右肩上がりのグラフを描くことになりますね。
イールドカーブはどう使うのか?
先程の項目で米国債は、基本的に償還期間の長短によって金利が異なるという事が分かりました。では、この曲線(カーブ)の傾きや入れ替わりがどういった要因で発生して何を意味するのかを見ていきましょう。
金利は何を起因として変化するのか?
まず、はじめに短期金利の方ですが、短期国債は中央銀行の金融政策による政策金利の変動によって金利が変動します。
今年2月に発生したVIXショックも中央銀行の政策金利引き上げにより一気にリスクオフの流れが発生しNYダウは一晩で666ドル安という歴史的暴落・VIX指数関連の金融商品のいくつかはVIXショックによって吹き飛びました。
中央銀行は、政策金利を調整する事で景気変動の調整やインフレの行き過ぎの抑制などを行なっています。
リーマンショック後は、世界的に金利を引き下げる事で市中に回るお金を増やして景気を刺激してきました。
続いて中長期金利は、経済や景気の好不調や将来の物価変動予測の影響を大きく受ける形となります。
政策金利はFRBが決定する
政策金利は、FRB(米連邦準備理事会)がFOMC(米連邦公開市場委員会)で決定します。
投資でFXに挑戦されている方には、当たり前の知識かもしれませんね。
イールドカーブは平坦化もしくは右肩下がりになると危険
繰り返し書いてしつこいですが、大切な事なのでもう一度書きます。
イーグルカーブは右肩上がりを描く事が正常な状況であると言われています。しかし、暴落が近くなる、もしくは暴落直後には長期金利と短期金利の差が無くなりイーグルカーブが平坦化もしくは右肩下がりになると言われています。
フラット化と逆イールド化
赤矢印の様にイールドカーブが水平になる事をイーグルカーブのフラット化と呼びます。
イーグルカーブがフラット化すると景気後退が近づきつつある事を表しています。
続いて、青矢印の様にイールドカーブが右肩下がりになる事を逆イールド化と呼びます。
逆イールド化は、フラット化と比較してより強いリセッション(景気後退)のサインであると言われています。
リーマンショック前の金利差を分析する
リーマンショック前にも米国債の超短期金利の間で逆イールド化が起こっていました。
以下の図を見て下さい。
青い四角で囲っている箇所が長期金利と短期金利が逆転している箇所です。
そして赤矢印で示している箇所は現在の米国債の超短期の金利差です。右肩下がりが続きこのままいけば金利差が無くなる日も近いと考えられます。
さいごに
今回は、米国債の長期金利と短期金利の差から、暴落のサインを探るという事を検証して見ました。
しかし、金利が逆転したかといって直ちに暴落が起きる訳ではありません。
あくまでも、金利の逆転は経済の成長が滞り、景気が下向きになりつつある前触れのシグナルの一つとして捉えるべきです。
その他の暴落サインや自分のアセットローケーションを考えて無理のない投資ライフを送りましょう。
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