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分散投資がオススメされるのは現代ポートフォリオ理論が根拠である理由を解説

標準偏差 金融工学
標準偏差は統計学の考え方の一種。
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こんにちは、こんばんわ。うどんマン(@udonman1989)です。

今回の記事は現代ポートフォリオ理論についての記事となります。

ポートフォリオ理論は、リスクに対して最もリターンの高いポートフォリオの構築を金融工学の観点から分析する学術的な理論です。

分散投資は、漠然と推奨される事が多いですが、理論を学ぶ事でより正しいアセットロケーションを考える手助けとなります。

 

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現代ポートフォリオ理論

ポートフォリオ理論を一言で表すと資産の分散投資の正当性を数学的に証明する理論です。

現代ポートフォリオ理論とは、適切なアセットロケーションを行うことでリスクの最小化とリターンの最大化を図る目指すという研究に特化した考え方です。

投資用語としてのリスクとリターンの

現代ポートフォリオ理論を理解するには、リスクとリターン、期待収益率や標準偏差、相関係数などの概念を理解する必要があります。

期待収益率

期待収益率とは、投資対象の想定収益率(想定リターン)に発生確率を掛け合わせて算出します。

収益性の想定

・上昇 30%

・横ばい 5%

・下落 −30%

上昇〜下落の発生確率

・上昇 15%

・横ばい 70%

・下落 15%

以上の様な資産があったとします。

この資産の期待収益率は、30%*0.15+5%*0.7+(−30%*0.15)=3.5%となります。

この資産は、期待収益率が0を超えているため投資する合理性があると判断する事ができます。

一般的なギャンブルの期待収益率

カジノ 0.9
競馬(公営ギャンブル) 0.75
宝くじ 0.3

期待収益率の観点から考えると実際に実現する確率が低くても投資した金額が何倍ものリターンになって帰ってくるならば投資する価値があるということになります。

投資におけるリスクとは?

一般的にリスクというと投資した事によって元本がどれ位毀損する可能性が高いのかを表すことが多いと思います。

しかし、投資の世界でいうところのリスクとは標準偏差を表します。

標準偏差

標準偏差は統計学の考え方の一種。

標準偏差とは統計学の考え方で資産毎のリスク高低もしくはボラティリティの変動幅と言い換えることも出来ます。

先程の項目で確認した期待収益率が同じであれば標準偏差(リスク)が低いほど優れた投資対象であると言えます。

VIX指数の標準偏差

米国の株価指数であるS&P500の市場ボラティリティであるVIX指数をロングしたETNの例で計算してみます。

収益性の想定

収益 +30%

横ばい 5%

損失 –30%

発生する確率

上昇 15%

横ばい 70%

下落 15%

この資産の期待収益性は先程計算した3.5%であると仮定します。

下落時は、 $$(−30 − 3.5)^2 \times 0.15 = 168 $$
横ばいの時は、 $$ (+5 – 3.5) ^2 \times 0.7 = 2 $$
上昇の時は、 $$(+30 −3.5)^2 \times 0.15 = 105 $$

全てを合計すると275となります。この数値は、期待収益性における分散(2乗根)であるので平方根をとります。

すると標準偏差は、16.58だと計算する事が出来ました。

標準偏差の正規分布
標準偏差

標準偏差は統計学の考え方の一種。

ここまで標準偏差の考え方や求め方を学んできました。

次に求めた標準偏差が正規分布していると仮定してリターンの分布(ボラティリティ)を確認して見ます。

正規分布の考え方は、上図を確認して頂ければよく分かります。

標準偏差(±σ=16.58)に収まる確率は、68.26%でその時のリターンは、−13.08% 〜 20.08%の間に収まります。

標準偏差(±2σ=33.16)に収まる確率は、95.44%でその時のリターンは、−29.66% 〜 36.66%に収まります。

標準偏差(±3σ=49.74)に収まる確率は、99.73%でその時のリターンは、−46.24% 〜 53.24%に収まります。

分散投資と相関係数の関係

分散投資を考える上でそれぞれの資産の相関係数という考え方はとても重要な要素となります。

正の相関と負の相関はそれぞれ以下の様な数式で表す事が可能です。

$$0\geqq r\geqq 1、−1\leqq r\leqq0$$

複数の資産の期待収益率が0以上で1以下にあれば正の相関関係にあり、0以下と−1の間にあれば負の相関関係にあります。

正の相関関係の値が高いほど資産のリターンは同じ方向に動き、負の相関関係が高いほど資産のリターンは逆の方向に動きます。

つまり、分散投資を考えるのであれば、投資先の資産の相関関係が正の方向に傾き過ぎず標準偏差(リスク)の小さいポートフォリオ組む事が大切だと言えます。

複数の資産のリスクを計算するには?

ここからは、複数の投資資産のリスクを計算する方法を解説していきます。

流れとしては、ポートフォリオ全体の分散を求めた後に先程と同じ流れで標準偏差を計算します。

単一の資産の分散と違うのは、複数の資産の組み入れ比率に応じた共分散を求める必要がある事です。

分かりやすくする為に投資家にとって馴染みの深い株式と債券を例にして考えて見たいと思います。

株式の標準偏差をAσ・組入比率をAとし、債券の標準偏差をBσ・組入比率をBとします。
このポートフォリオの分散をDとして数式化します。
$$D=Aσ^2\times A^2 + Bσ^2\times B^2 + 共分散\times 2 \times AB$$
次に共分散は以下の算式を用いて算出する事が可能です。
$$ 共分散=相関係数 \times Aσ \times Bσ $$
つまり、上記の二つの式をまとめると以下の数式となります。
$$D=Aσ^2\times A^2 + Bσ^2\times B^2 + (相関係数 \times Aσ \times Bσ)\times 2 \times AB$$
よって、それぞれの数値を上記の算式に当てはめて分散を計算し、平方根を取るとポートフォリオ全体のリスク(標準偏差)を計算する事が可能となります。

リターン(期待収益率)とリスク(標準偏差)が最適化=シャープレシオ

投資信託やETFのリターンを見るときに良く見る指標であるシャープレシオは、期待収益率(リターン)と標準偏差(リスク)から計算される指標です。

シャープレシオは、取っているリスク(標準偏差)に対してリターン(期待収益率)が高い効率的な資産配分だという事が出来ます。

シャープレシオ自体は以下の算式で算出する事が出来ます。

シャープレシオ=リターン(期待収益率 ー 低リスク利子率)/ 標準偏差

シャープレシオは、数値が高いほどリスクに対してリターンが高い事を表します。

効率的フロンティア曲線と接点ポートフォリオ

効率的フロンティア

効率的フロンティアの最上部が最も効率的なポートフォリオ 画像引用:タロットのポートフォリオ理論

効率的フロンティア曲線とは、これまで解説してきた標準偏差や期待収益率をグラフで図解したものです。

上図では、単一の資産である国内債券や外国債券・国内株式と外国株式のリスクとリターンを見る事が出来ます。

この図は、複数の資産を組み合わせたポートフォリオのリスクとリターンが青い点(・)で描画されています。

図の見方としては左上に位置するポートフォリオ程取っているリスクに対して高いリターンを得ている資産の組み合わせ=シャープレシオの数値が高いアセットロケーションだということが分かります。

そして、青い点の集合体であるフロンティア曲線の最上部に位置する接点ポートフォリオと呼びます。

今回の結論としては、分散投資をする上では相関係数の小さい資産を組み合わせてシャープレシオの高いポートフォリオを組む事が大切だと分かりました。

 

 

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