こんにちは、こんばんわ。うどんマン(@udonman1989)です。
私自身も現在取り組んでいるVIX指数ショート(ボラティリティーショート)戦略ですが、10月の急落局面以降高止まりする状況が続いています。
今回の記事では、GMOクリック証券の米国VIシリーズとは別のサクソバンク証券で取引可能なVIX指数関連商品にスポットライトを当ててみたいと思います。
VIXショート投資
サクソバンク証券のVIX指数関連商品は、GMOクリック証券と違った時間軸でのVIX投資を可能とします。
また、GMOクリック証券で頻発する売買規制はサクソバンク証券にはありません。
サクソバンク証券とGMOクリック証券のVIX指数投資の違い
サクソバンク証券はVIX指数銘柄が多くレバッレジを小さくできる
GMOクリック証券のVIX指数銘柄が3種類に対して、サクソバンク証券では8種類のVIX指数銘柄に投資する事が可能です。
後述しますが、GMOクリック証券のCFD市場でVIX投資が可能な米国VIシリーズは、VIX指数の短期先物に連動した銘柄群であり、取引に対して米国VIベア・ブルETFでは5枚・米国VIでは10枚が取引の1単位として用いられていて基本的に自己資金に対してレバレッジを掛けた取引が前提となっています。
一方で、サクソバンク証券のVIX銘柄は1枚単位での取引が可能であり自己資金にレバレッジを掛けない取引である為に相場の環境を見ながら投資することが可能です。
ネックはミニマムチャージの存在
しかし、サクソバンク証券ではあまりにも少数の取引にはミニマムチャージという取引手数料が10USDかかる事があります。
つまり、
に抵抗がない方にはオススメの証券会社であると考える事が出来ます。
サクソバンク証券のみで可能な取引
VIX指数を参照する期間の違うETFを保有する
日本でVIX指数投資に取り組んでいる人が多いのは、GMOクリック証券のCFD市場です。
現状、GMOクリック証券で取引できるVIX指数を原資産とした銘柄は以下の3つとなります。
米国VIは、VIX指数の短期先物指数に連動する商品です。
米国VIベアETFは、Prosharesというアメリカのファンド会社が運営するSVXYというETFに連動する銘柄です。製品設計は、VIX指数の短期先物の日次リターンにマイナス0.5倍の連動を目指すという設計です。
- 米国VIブルETF
米国VIブルETFは、Prosharesというアメリカのファンド会社が運営するUVXYというETFに連動する銘柄です。製品設計は、VIX指数の短期先物の日次リターンに1.5倍の連動を目指すという設計です。
3つの銘柄に共通するのは、VIX指数の短期先物に連動する銘柄だという事です。
つまり、銘柄を分散したとしても参照している原資産が同じという事なのでVIX指数が急騰した時に同じ様に価格が急騰もしくは急落するという状況に陥ってしまいます。
この状況を回避する為には、VIX指数の中期先物に連動するETFに投資するという方法があります。
VIX指数中期先物に連動する銘柄への投資はサクソバンク証券で可能
画像引用:サクソバンク証券
サクソバンク証券とは、デンマークのコペンハーゲンに本社を置く証券会社です。
上記の画像を見ると、サクソバンク証券では、GMOクリック証券で投資が可能なVIX指数短期先物に連動したETF・ETNに加えて中期先物に連動するというETFが3つある事が確認することができます。
ZIV:VelocityShares Daily Inverse VIX MT ETN
ZIVは、米国のNASDAQ市場に上場されているETNで正式名称は、「VelocityShares Daily Inverse VIX MT ETN」という名称です。
日本語に訳すと「VIX指数中期先物日次リターン連動ETN」です。発行母体は、クレディスイスです。
SVXYとZIVのリターンを検証
SVXYとZIVの今年のチャートを比較して見ました。
の今年辿った値動きです。同じVIX指数に連動するSVXYとZIVですが、値動きには大きな差があります。
チャートを見ると分かりますが、SVXYは日々の価格の上下が激しいのに対してZIVは価格の上下差は小さいです。また、直近では、XIVの値動きが大きくなっています。
同じインバース型のETFとETNである両者になぜこの様な差が生まれるのでしょうか?
それには、以下の2点が関係していると考えられます。
- 参照している先物が短期と中期の差
- SVXY(米国VIベア)ETFはVIXショック後・日次リターンにマイナス0.5倍に変更
参照している先物が短期と中期の差
なぜ、参照する先物の長さによって価格に差があるのかというと取引期間の長短が大きく関係しています。
VIX指数に連動するETFは、VIX指数の短期先物もしくは中期先物に連動した金融商品の設計がされています。
VIX指数は、投資家が今後の株価の先行きに不安を抱いた時(=株式相場に対するリスク)に上昇する性質があります。
主なリスク要因としては、
- 地政学的リスク(北朝鮮のミサイル問題など)
- 経済リスク(金利の上昇や経済指標の悪化など)
- 政治リスク(米国と中国の貿易摩擦など)
- 自然災害リスク(地震やハリケーンなど)
などがあります。
SVXY(米国VIベア)ETFはVIXショック後・日次リターンにマイナス0.5倍に変更
米国VIベアETF(SVXY)は、2018年2月のVIXショック後にそれまでの日次リターン連動がマイナス1倍からマイナス0.5倍に変更になりました。
これは、VIXショック後にいくつかのVIX指数関連の金融商品が償還を迎えてしまったからです。ファンドの運営会社は自社の運営ファンドが減る事はメリットではない為連動しての比率を下げたと考えられます。
ZIVへの投資のメリット
ZIVへの投資のメリットは、SVXYよりレバレッジが高い=VIX指数先物がコンタンゴした時にその恩恵を受けやすいという事にあります。
また、連動するVIX指数が中期先物である為日々の値動きが短期先物と比較して緩やかである為心が乱され辛いという点にあります。
統計的観点から構造を分析
ここまで、VIX指数の短期先物指数と中期先物指数の差について見てきました。
より、数学的に構造について研究した記事をまとめて見ました。
ご興味のある方は、是非ご覧になって頂ければと思います。
まとめ
サクソバンク証券では、GMOクリック証券のCFD市場とは別の切り口からVIX指数への投資が可能となります。
特にGMOクリック証券では、不可能なレバレッジを掛けない取引が可能・売買規制がかからない・米国VIシリーズとは違った時間軸のVIX指数商品に投資が可能な事はサクソバンク証券ならではのメリットです。
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