こんにちは、こんばんわ。うどんマン(@udonman1989)です。
オプション取引は相場の上下を当てる以外にも戦略の組み方次第では収益を得られる面白いトレードです。
今回は、オプションの価格(プレミアム)を決定する上で重要なグリークスについて調べたので記事をまとめてみました。
オプションのプレミアム
オプションの価格(プレミアム)は、原資産価格・権利行使価格・満期までの時間・金利・ヒストリカル・ボラティリティから算出される事が知られています。
そして、原資産価格と権利行使価格・時間的価値の変化がもたらすオプションプレミアムの変動は、IV(インプライド・ボラティリティ)とギリシャ文字の4つで表される(デルタ・シグマ・ベガ・セーター)グリークスというものから計算する事が出来ます。
IV(インプライド・ボラティリティ)
IV=(インプライド・ボラティリティ)は、別名予想変動率とも呼ばれ、投資家達が現在の相場にどの様な印象を持っているのかを客観的な数値を用いて表す指標です。
IVは、オプション・プレミアムの価格から逆算される指標となっています。
つまり、IVが高ければ高い程そのオプションは割高で取引されていると考える事が出来ます。
実際のオプションの板を確認すると原資産価格と権利行使価格が同じ金額であるATM付近のIVが最も小さくなっており、ATMから権利行使価格が離れるほどIVが高くなっている傾向を確認出来ます。
デルタ(Delta)
デルタは、原資産価格の変動に対するオプション価格の変動率を表す指標です。
数値は、コールオプションの場合は0から1、そしてプットオプションの場合は、0から-1の値を取ります
例えば、日経平均株価が20,000円で、オプションの価格が50円・デルタが0.5だったとします。
この時に、日経平均が100円上昇すればオプションのプレミアムは、(100円×0.5)で50円となりプレミアムの価値が値上がりするとわかります。
デルタはATM(アット・ザ・マネー)が0.5となりOTMになる程0.1〜2となり低くなっていきます。
逆にITMになる程数値が大きくなりディープ・インザ・マネーに近づくほど数値が1に近づいていきます。
また、コールとプットの±の考え方は無視してデルタの絶対値を考えると0〜1の間の数値で表す事が出来ます。
つまり、OTMの様な0.1〜0.3は満期に10%〜30%の確率でITMになるATMの0.5は、満期に50%の確率でITMになる、そして最後にITMの0.8〜0.9という高いデルタ値は満期に80〜90%の確率でオプションがITMになるという解釈が出来ます。
ヘッジレシオとしてのデルタ
ヘッジレシオとは、対象とする原資産に対してどの程度のヘッジが効くのかという比率を表現しています。
株式オプションは、オプション1枚について100株と同等の価値を持っています。
つまり、原資産価格が120の時に権利行使価格が100のコールを持っていればITMであるのでデルタは1となり株式と同じ損益曲線となります。
逆に原資産120の時に権利行使価格が120のオプションはATMでありデルタは0.5付近であると推察出来ます。
つまり、株式オプションにおけるATM付近のヘッジレシオは0.5となり約50株と同等の価値を持つ事になります。
ガンマ(Gamma)
ガンマは、オプションプレミアムにおけるデルタの変動率に関する項目となります。
ガンマが高いほど原資産価格が変動した時にデルタの上昇が大きくなります。
ガンマは、コール・オプションもプット・オプションのもプラスの値をとります。
ベガ(Vega)
ベガは、IV(インプライド・ボラティリティ)に連動する項目です。
ベガはATM付近が最も大きくなりアウト・オブ・ザ・マネーもしくはイン・ザ・マネーになる程小さくなる項目です。
また、残存する期間が長いオプションであるほどベガは大きくなります。
セータ(Theta)
セータは、オプションのプレミアムにおける時間的価値を表す項目です。
このセータの値は1日当たりにどれくらいの価格のオプションの価値が失われていくのかを知ることが出来ます。
オプションのプレミアムは本質的価値と時間的価値の2つから構成されています。
時間的価値は、日々少しずつ失われていきオプションの取引期限が残り30日を切ると加速度的に価値が無くなる性質があります。
オプションを買う・オプションを売るということは?
この記事では、IV(インプライド・ボラティリティ)とオプション・プレミアムの変動を決定する4つのグリークスについて見てきました。
今回のポイントをまとめると以下の様な事になります。
オプションを買うという行為は、原資産価格の大きな変動や近い将来の値動きの変動に対してレバレッジをかけた投資を行うという事です。
逆にオプションを売るという行為は、他の投資家が相場変動に対してリターンを求めて投下したリスクを引き受ける変わりにプレミアムを受け取るという理屈になります。
コメント