こんにちは、こんばんわ。うどんマン(@udonman1989)です。
今回は、ハイテク株が多く組み入れられているS&P 500の3倍レバレッジ型ETF銘柄SPXLへの投資について検証して見ました。
この銘柄は、上昇トレンドに乗ればとんでもないリターンが期待できOneTapBuyで投資に取り組んでいる方には面白い銘柄だと思います。
SPXLへの投資
SPXLはS&P500の3倍連動のETF
SPXLは、アメリカの証券取引所に上場されているETF(上場投資信託)です。
日本の証券市場では、「 Direxion デイリー S&P500ブル3倍ETF 」と呼ばれています。
基本的なスペックは以下の通りです。
経費率 | 0.96% |
ベンチマーク | S&P500株価指数の日次リターンに3倍の連動 |
ファンド設立 | 2008年11月5日 |
配当金 | 2010年以降無配当 |
VOOが経費率0.16%、SPXLは0.96%となっております。経費率は投資リターンに置いて大切な項目だと考えられます。
投資するセクター
S&P500の構成銘柄の上位3セクターは、情報通信(IT)、金融、ヘルスケアという時代の最先端を走っている企業群が大きな割合を占めています。
そして、構成銘柄は
銘柄 | セクター | 構成比 |
アップル | 情報通信 | 3.37% |
アルファベット(GOOGLE) | 情報通信 | 2.47% |
マイクロソフト | 情報通信 | 2.43% |
エクソンモービル | エネルギー(石油) | 1.93% |
ジョンソン&ジョンソン | 一般消費財 | 1.66% |
ゼネラル・エレクトリック | 電機メーカー | 1.65% |
バークシャー・ハサウェイ | 金融 | 1.48% |
フェイスブック | 情報通信 | 1.46% |
AT&T | 情報通信(電話) | 1.34% |
アマゾン | 情報通信 | 1.28% |
が上位10銘柄となっています。
チャートからリターンの検証
2008年11月〜2018年11月
水色が、レバレッジ1倍のETF VOO・赤色がレバレッジ3倍のETF SPXLのリターンです。
リーマンショック以後は、全世界的な株高であったということもありSPXLの圧倒的なリターンが目につきます。
記事執筆時点の2018年11月26日現在では、設定来からのリターンがVOOが148%、SPXLは917%です。特にトランプ相場と呼ばれた2016〜2017年はとてつもないリターンを叩き出しています。
直近1年間のリターンはマイナス
先程は、ETF設定来からのリターンというマクロの視点から分析しました。
次は、直近1年のリターンの検証です。2018年は、2月にVIXショックと10月に急落局面がありました。
株価が急騰した1月と10月には、VOOが+10%・SPXLが+30%のリターンを記録している状況でしたが記事執筆時点の2018年11月26日時点では、VOOが−1.21%・SPXLが−7.2%とそれぞれマイナスリターン圏に入ってしまっています。
海外文献の分析
海外のアナリストが1950年から2018年までのS&P500のレバレッジ1倍ETF(VOO)とレバレッジ3倍ETF(SPXL)のリターンを分析しています。
SPXLの1年の最高リターンは219%、最大マイナスリターンは−85%と計算されています。また。最大のドローダウンがレバレッジ1倍が55%に対してSPXLは97%とほぼ全損に近い数値となっています。
上図は、1950年にファンドの価値が1ドルだとすると2018年現在いくらになっているのかを表している図となります。レバレッジ1倍が856ドル・レバレッジ3倍が1,054,268ドルです。
あくまで過去のアメリカの株式市場の成長が今後も継続するという前提ですが、レバレッジ3倍ETFの威力はとんでもないポテンシャルがある事を確認出来ます。
ブル相場が続けば、複利の力が働き雪だるま式に利益が積み重なるという理屈です。
SPXL(レバレッジ型ETF)への投資リスク・デメリット
経費率がやや高め
完全指数連動型のETFは、最近各証券会社間の値下げ競争が激しく消耗戦の様相もあると感じられます。
そこで、SPXLの経費率(信託報酬)ですが、年間0.96%の保有コストがかかります。S&P500のインデックスETFは、大体0.05%〜0.2%程度の経費率ですので、単純に数十倍のコストがかかります。
アクティブファンドの経費率は、大体1%程度が平均ですのでイメージとしてはアクティブファンドに投資する様なイメージを持って貰えれば良いのではないでしょうか?
レンジ相場には弱く・下落時には元本毀損リスクがある
これは、SPXLに限らずレバッレッジ型ETFに共通する問題です。
レバレッジ型指標の説明は、「日本取引所グループ」様のHPが大変分かりやすかったので相場状況毎の解説図を引用させて頂きます。
対象指数が上昇局面の時
上昇相場では、レバレッジETFのリターンは、複利の効果が働いてノーレバレッジETFの倍数以上のリターンを叩き出します。
対象指数が下落局面の時
下落相場では、先ほど確認した状況とは真逆となり、ノーレバレッジETFのマイナスリターンの倍数以上にリターンが悪化してしまいます。
対象指数に方向性がない時(トレンドレス)
レバレッジ型ETFが苦手とするのはレンジ(トレンドレス)相場です。
レンジ内でレートが上下すると複利の効果でだんだんと原資産のリターンから乖離していきます。(=相場の方向性が出ない限りはノーレバレッジETFに劣るリターンになる確率が高い)
国内でSPXLに投資する方法
SPXLは、米国の取引所に上場されている為ドル建資産に当たり、日本円をドル転しなければ投資する事が出来ません。
また、為替手数料を含めて以下の手数料が発生します。
- 為替手数料
- 売買手数料
- 最低手数料 or 最大手数料
ネット証券大手3社(楽天・SBI・マネックス)
ネット証券の取引手数料は、横並びになっています。
為替手数料 | 1ドル当たり25銭 |
売買手数料 | 0.486% |
最低手数料 | 最低5.4ドルで最大21.6ドル |
One Tap Buy(ワンタップバイ)
為替手数料 | 1ドル当たり35銭 |
売買手数料 | 0.5%(23:30~6:00)・左記以外0.7% |
最低手数料 | なし |
手数料の分かれ目は10万円
以上の手数料率を元に計算して見ると、一度の買付金額が10万円を超える様であればネット大手3社で取引したほうがコストが安くなります。
SPXLへの投資のまとめ
今回チャートやレバッレッジETFの特徴からSPXLへの投資について検証して見ました。
結果としては、
- 上昇相場では、市場平均を大きくアウトパフォームするポテンシャルがある
- 相場が下落もしくは方向性を見失うとリターン大幅に悪化する
- リーマンショック級の暴落が来ると全損に近い評価損になる可能性がある
と分かりました。
私個人の結論としては、全損のリスクを負ってでも投資する価値はあるのではないかと感じました。今後は、相場の状況を見ながらOne Tap Buyを使って少額から投資に挑戦するつもりです。
レバレッジETFは、FXまでのレバレッジ性はありませんが、先程も述べた通りハイリスクな投資に分類される分野ではあるので、あくまでご自分のポートフォリオのリスク資産の一部として保有してリターンを求めるのも面白いのではないでしょうか?
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