こんにちは、こんばんわ。うどんマン(@udonman1989)です。
本日は政府残高と株価指数の関係性について投資をする上で役に立つ知識をまとめていきます。
政府預金残高と株価指数の逆相関の関係
米国で言えばFRB・日本で言えば日本銀行は、公定歩合の調整や国債の買い入れを通じて、市場にあるお金の数量を絶えず調整していることが知られています。
つまり、政府の預金残高の増減を通じて、株価が今後どの様に動きそうか予測をする一つの手がかりになると考えることが出来ます。
アメリカ政府・FRBの預金残高の見方
アメリカの政府預金残高は、エコノミックリサーチのHPから確認することが可能です。
このチャートで言えば、政府残高が増えるほど株価指数にとってはプラスになる可能性=株価上昇になる可能性が高くなり、残高が減ると株価が暴落になる可能性が高くなると言えます。
詳しい理屈が知りたい方は、各国の中央銀行がどの様な理屈でお金の調整を行なっているのか次の段落を読み進めて頂ければと思います。
QE(量的緩和)とテーパリング
テーパリングという言葉を読み解いていく上で重要なのは、FRB(連邦準備制度)とFOMC(米連邦公開準備制度委員会)という2つの言葉です。
中央銀行は景気の下支えの為に量的緩和を行う
米国の中央銀行(FRB)は、インフレ率2%を目標に政策金利を調整しています。
今回のコロナウイルス等による景気後退局面で経済や金融市場を活性化する為にまず、行われるのは政策金利の引き下げです。 金利が下がれば、設備投資や住宅購入等のローンの金利も下げりお金を借りやすくなるので企業や個人の消費意欲が刺激されるという仕組みです。
ただ、今回の新型コロナウイルスのパンデミックや景気後退の深刻な局面では金利を下げても満足のいく効果が得られない事があります。
こういった局面で施される手段が量的金融緩和(QE)政策です。 量的金融緩和が具体的に何をしているのかというと、国債や様々な担保証券を買い入れて債券市場の活性化と長期金利の引き下げを誘導します。
ちなみにMBSは、リーマン・ショックを引き起こす元凶となった金融商品です。リーマン・ショックの経緯をざっくり知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
テーパリング=量的金融緩和縮小=長期金利の上昇が予想される
テーパリングとは、英語でtaper,和訳すると先細りと訳せます。
言葉通りだと意味が分かりませんが、簡単な話で中央銀行が量的緩和政策を弱めること=国債や担保証券の買い入れ量を徐々に減らす政策をとることを言います。
なぜ、無限の量的緩和を継続しないのか?というと、無制限の金融緩和はやがてバブルを産み出します。 一度バブルが弾ければ、私たち日本人がよく知っている様に経済を立て直す為に数十年の時間を要する可能性もあり、難しい舵取りを求められます。
テーパリングの決定は、FOMC(米連邦公開市場委員会)の話し合いで決まり、株式市場をはじめとする様々な相場に多大なる影響を与える重要な経済指標です。
コロナウイルスの集団免疫獲得後にテーパリングが予想されている
新型コロナウイルスが蔓延し始めて1年以上が経ち、ワクチンの接種が世界各地で始まっており徐々に事態の収束そして、経済や観光の正常化に向けた動きが始まりつつあります。
各国政府は、景気の下支えの為に給付金や事業者への金融支援などの財政出動を余儀無くされています。
長期金利の上昇は株式にとっては悪材料
テーパリングが進むことは株式市場にとっては悪材料であると言えます。 それは、長期金利が高くなる=株式で運用して得られるリスクとリターンのバランス(シャープレシオ)の魅力が下がるからです。 特に、低金利を後ろ盾としていたハイグロース株(成長株)は高PERであり、長期金利が上昇すれば真っ先に売られる銘柄群と言えます。
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