こんにちは、こんばんわ。うどんマン(@udonman1989)です。
昨今、リーマンショックと言われている金融危機を引き起こしたABS・CDOという債権の証券化商品の発行残高が増え続けていると話題になっています。
主にアメリカで発行される証券ですが、日本の金融機関も投資しており私たちの暮らしにも関係のある問題です。
今回は、資産担保証券の仕組みについて記事をまとめました
。
ABS (資産担保証券)について
CDO(債務担保証券)
CDO(債務担保証券)の組成について
1 .投資格付け(信用度A~C)の異なる様々な債権を組み合わせて証券化
2. リターンに応じてトランシェ構造に細分化しリターンに応じて債権化する
CDOは、日本語に置き換えると債務担保証券という金融商品です。
私たちが、車や携帯電話・住宅を買う際に組んでいるローン(債権)が集められ証券化し、その証券を信用度に応じて異なるリターンを設定して、再び債権化した金融商品です。
リーマンショックの際には、低所得者向けサブプライムローンを大量に含んだCDOが無秩序に作られ金融危機を引き起こしました。
CLO=ローンを担保とした債券
CLOはローン(融資)を担保として証券化された金融商品です。
CLOに組み込まれ債権の中には投資不適格債となる様な企業経営に問題を抱える代わりに高利回りを約束するローンが組み込まれていることがあります。
レバレッジドローン(貸出債権)は次なる金融危機に繋がる可能性がある
銀行から企業へ向けた融資(資金の貸付)は、バンクローンと呼ばれます。
バンクローンは、企業活動としては一般的です。ただし、返済能力に不安が残るレバレッジドローンについては注意が必要です。
レバレッジドローンとは、企業経営に難がありハイイールド債(債券)を発行できない様な企業=(投資不適格債に該当する)への融資(貸出債権)のことです。
バンクローン市場は、機関投資家や銀行などしか売買に取り組むことが出来ず、一般の投資家は機関投資家や投資ファンドが買い付けたバンクローンを再組成した投資信託を通じてアクセス出来ます。
レバレッジドローン市場の最大の問題は、債券市場(ハイイールド債)市場と比較して市場流動性が乏しく有事の際には、債務不履行(デフォルト)が多発する懸念があることです。
再び景気が後退して企業業績の伸び悩みが見られるとレバレッジドローンのデフォルトが増加=レバレッジローンを組み込んでいるCDOも危険という図式が成り立ちます。
リーマンショック時は、低所得者向け住宅ローンを組成したCDOを大量に保有していたリーマン・ブラザーズがCDOのデフォルトによって倒産したよね。
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レバレッジドローンは、低所得者が経営の危うい企業に置き換わっただけで同じ構造となっているよ。市場を注意深く監視したいね。
つい先日もレバレッジドローンの不穏な動きがニュースになりました。
CLOとCBOは何が違う?
CDOは、企業向けの貸出融資や一般人のクレジットカードローン債権や住宅ローン債権などの貸出債権が裏付けとなっている金融商品です。
CBOは、国や地方公共団体、企業が発行している社債などが裏付けとなっている金融商品です。
CDOはトランシェという3層構造
CDOは、リスクとリターン(投資利回り)が異なる様々な債券を組成される金融商品です。
トランシェ | 組成時の割合 | リターン(投資利回り) |
シニア | 80% | 2% |
メザニン | 15% | 5〜10% |
エクイティ | 5% | 10〜15% |
CDOの問題点
CDOは債券を証券化し再び債券化する金融商品です。
しかし、例えば投資格付けBBの債権を集めて作ったCDOから再び債権化する際に実態は変わらないのにBB以上の債権を生み出せる構造にあります。
また、本来の債権が証券化される事で世界中の金融機関にばら撒かれる事で影響が自国内に止まらず世界中を巻き込んだ金融危機になりやすい構造にあると言えます。
日本の地方銀行の中には、信用度の低い企業向け融資債券を裏付けとしたCLOに投資利回り目当てに投資しており、金融庁が警鐘を鳴らす事が最近ニュースとなりました。
ただし、リーマンショックの引き金となった事もあり現在は、シニア層の割合が高くなったCDOが大多数であり前回の金融危機の教訓が活かされていると言われています。
MBS(住宅ローン担保証券)
MBSは、資産担保証券の中の一つで私たちの様な一般人が家やマンションを買う際に銀行やその他金融機関と結んだ住宅ローンという債権をかき集めて証券化した金融商品です。
リーマンショックは、アメリカの低所得者向け住宅ローン(サブプライム・ローン)の多くが住宅市場の崩壊によりデフォルト(債務不履行)となった事が原因です。
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