こんにちは、こんばんわ。うどんマン(@udonman1989)です。
今回は、オプション取引の戦略の一つであるガンマロング戦略について解説します。
ガンマロング戦略は、相場の方向性ではなく相場の大きな変動にかける投資戦略です。
この記事では、ガンマロングで勝てる場面や負ける場面・ポジションに組み方について知る事が出来ます。
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ポジティブガンマ戦略
投資の世界では、安く買って高く売る=相場の方向性を当てた結果として利益を手にするいう戦略が一般的ですよね。
しかし、オプション取引の世界では相場の方向性を当てないで利益を積み重ねる方法があります。
それは、オプションのグリークスの1つであるガンマを主体にし、デルタをヘッジするポジティブガンマ戦略です。
ガンマロング(ポジティブガンマ)戦略の敵はセータ
ポジティブガンマ戦略は、デルタつまり相場の上下の方向を当てる事で利益を得る事を放棄する代わりにガンマから利益を得る事を目指すオプション戦略です。
ガンマとは、オプションの4つのグリークスの内の1つでデルタの変化率を表す指標となります。
その特徴としてガンマは、常に正の値をとり、0<X<1のいずれかの値に収まります。(ATMが最大でITM・OTM)になる程その値は小さくなっていきます。
ガンマが大きくなる程、原資産価格の動きに応じてデルタの変動が大きくなります。
儲かる条件は、相場が大きく動くこと
ガンマロング戦略が利益を出すための条件は、オプションのセータのタイムディケィに負けないくらいガンマから利益を生み出す必要がある事です。
ガンマロング戦略を分かりやすくする為に具体的な数値を上げてオプションプレミアムを計算してみます。
日経225オプションは、1枚当たり額面金額の1,000倍が1ユニットになっています。
ガンマから発生する値動きは下記の数式から計算する事が可能です。
見ていただければ分かる様に式の途中に乗数が出現しています。
つまり、大きな値動きがあればあるほどガンマロングから利益を獲得することが可能であるということです。
そして、ガンマロングから発生したデルタの変化をヘッジする事で利益を確保し、相場が戻れば、そのヘッジを外す事で利益を確定させるというオプション戦略となります。
ただし、デルタを都度ヘッジするということは仮に強いトレンドが発生した場合については、デルタから発生する相場の値上がり益を放棄するということになるので注意が必要です。
ガンマ値と原資産価格変動によるオプションプレミアムの計算方法
ガンマは、先程も確認したようにガンマ値に原資産価格変動の2乗項を計算し、その値を2で割った数を掛け合わせる事で算出できます。
原資産価格が100円と500円動いた場合を想定する事でその変化を見てみます。
ガンマが0.0005とします。
100円の変動が生じた場合 0.0005×(100×100)÷2=2.5
500円の変動が生じた場合 0.0005×(500×500)÷2=62.5
以上の様に相場が大きく動けば動くほどガンマロングは大きな利益を手にする事が可能となります。
また、ガンマは1円当たりに生じるデルタの変化分です。
先ほどと同様にガンマを0.0005とします。ガンマは1円につき0.0005円のデルタを生じさせます。
200円の上昇がある場合 0.0005×200=0.1 +0.1のデルタが発生
300円の下落がある場合 0.0005×−300=−0.15 −0.15のデルタが発生
このデルタを先物やオプションを用いてヘッジします。
ガンマロングは相場が動かない場合セータのタイムディケィで負ける
前項では、ガンマロングによる戦略の解説と勝てた場合の価格変動について触れて来ました。
そこで、次はガンマロングが負ける場合の想定について見ていきたいと思います。
ここまで読んで頂いた方は分かるかもしれませんが、ガンマをロングするという事はプットオプションかコールオプションを買ってガンマをプラスにしつつデルタのグリークスを限りなくゼロにする為にオプションか連動する先物をショートする必要があります。
ガンマは、デルタの傾きを生み出すグリークスなので市場が閑散であり上下どちらにも動かない場合には、1日当たりのオプションプレミアムの減少を表すグリークスであるセータ分損失を重ねるという事になります。
セータは、オプションの時間的価値を表すグリークスであり満期までの時間が短くなる程急速にオプションのプレミアムの金額を失わせます。
でないと勝てないという事になります。
長くなりましたが、ここまでの事をまとめると満期までの時間がないオプションや相場が上下どちらにも大きく動かない相場環境でガンマロング(ポジティブガンマ)のポジションを持つと損失となる可能性が高いという事になります。
IVが高い時のガンマロングも負ける可能性が高い
ガンマロングは買っているオプションのIV(インプライドボラティリティ )が高い時にも負ける可能性が高い戦略です。
IVは予想変動率とも呼ばれる様に投資家達が市場に持っている心理が数値化した指標となります。
つまり、IVが高い時には市場が大きく動く事が既にオプションの価格に盛り込まれている状態となります。
よって、想像通りに相場が大きく動いても既に割高なオプションである為上昇の余地が少なく、ガンマから生じる利益よりもIVが低くなったり、相場がもみ合う内にセータの現象がボディブローの様に効いてきて負けとなる可能性が高まります。
IVについては以下の記事で詳しく解説しています。
オプションの損益図からガンマロングを見てみる
上図は、SBI証券のオプションシュミレーター・ATMのオプションを1枚買って日経先物miniを5枚売ってデルタニュートラル・ガンマロングを再現した損益図となります。
ATMのオプションのデルタは0.5なので1枚辺り0.1のデルタを持つ日経平均先物miniを5枚売ればデルタニュートラルのガンマロングのポジションが完成します。
ポジションを組成した時の損益図は白色の線で描かれているおわん型の曲線でオプションの満期が近づいて行くに連れてオプションセータの減価によって下に下がっていきます。
このポジションでは、購入したオプションプレミアムとヘッジに利用する(日経225miniとオプションの権利行使金額との差額)×ヘッジ枚数が最大損失となります。
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証券会社の比較については、関連記事>>オプション取引をする上でオススメの取引口座はどこか?手数料と売りポジションを含めて検証の記事をご覧下さい。
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