こんにちは、こんばんわ。うどんマン(@udonman1989)です。
今回は、投資家にはお馴染みのパンローリング社から発売されている「インデックス投資は勝者のゲーム」を読んだのでその内容の備忘録と記録を兼ねて記事にしたいと思います。
インデックス投資は勝者のゲーム
インデックス投資は、勝者のゲームは原作はアメリカの書籍で、著者は投資信託会社バンガード・グループの創業者兼元会長という生涯を投資と共に歩んで来たような経歴です。
まさに投資エリートという経歴の方がインデックス投資をすすめているのが意外ですよね。それでは、今回はこの本を読んで印象に残った点をまとめて少しだけ感想を書いてみました。
売買の回数が増える程リターンは悪化する
ゴットロックス家という資産家一族の寓話が紹介されています。当初は、市場全体の株を投資するポートフォリオを配当金を得て更に保有株が増えるという勝者のゲームを行なっていました。
しかし、投資の助言者という人物が来てからリターンが悪化するというお話です。
リターンが悪化した理由というのは、
・助言者への顧問料による支払いが発生
・助言者が市場平均より劣るとより良い助言者を求め何人もの専門家を雇ってしまったこと
・各々言う事が違うので売買回数が増える
と言う事が原因でした。
投機と投資
期待の市場で行われるのが投機であり、現実的の市場で行われる投資である。つまり、株式市場は投資という事業によってゆがんだ狂気の世界ということである。 52ページから引用
抽象的な文章で分かり辛いですが、株式市場は、本来投資家が投資先の事業の一部を所有し、企業の成長と成功と共に金銭的に豊かになる(=投資)というのが本来あるべき姿ですが、現実は投資とはかけ離れた姿となっており株式は商品として扱われ短期的な株価の値動きに翻弄されている投資家達を嘆いているという事です。
う〜んこれも何となく理屈は分かりますがそこまで、投資先を信用するのは正直難しいですよね。この文章を現実的な運用に落とし込むとすれば、景気変動の影響を受け辛い生活必需品を取り扱っている配当利回りの良い企業を選ぶという戦略が考えられます。
日本で言えば、花王やユニチャームなどのディフェンシブ株への投資でしょうかね。
どうしてほとんどの投資家は負けるのか?
それは、市場リターン=投資家のリターンではないからだと結論付けられています。
実際に投資家たちが手にするのは、市場のリターンから
信託報酬、ポートフォリオの入れ替えにかかる費用、証券会社の手数料、購入手数料、広告費、運営コスト、弁護士費用、これら全ての金融仲介業者に支払うコストを差し引く(69Pより引用)
と記載があります。
つまり、あのファンドのリターンが良い、こっちのファンドの方が良い目移りしファンドの乗り換えを起こす度に手数料が市場リターンから差し引かれてしまうということですね。
アクティブファンドが長期運用には不向き
引用:202Pグラフより
過去の統計からも、アクティブファンドが長期的にインデックス投資に勝つのは非常に困難です。
個人投資家であれば、アクティブファンドに資産を投じてお金持ちになるのは現実的ではないことが以上のデータから読み取れます。人に任せて人並み以上の資産やリターンは得られないという事ですね。
債券投資にも目を向けるべき
株式のリターンが債券のリターンを上回る事は紛れのない事実である。それでも債券には一定額投資すべきだとの事です。
債券は、長期金利と連動するという性質があります。よって、株式投資では企業の継続的な成長による配当金を享受し、そのお金と元本を更に再投資することで複利の力を活かしましょうという提言です。
最近では、株式相場と債券相場の連動性が高まっているという話がありますが、それでも株式と債券ではボラティリティが違います。アセットロケーションを100%株式に振り向けていると暴落局面では資産が半減する可能性がありますが、債券を持つ事でそのヘッジが出来るという事です。
総評
この本の内容を簡単に要約すると以下の点がポイントとなります。
・アクティブファンドは、経費率やポートフォリオの回転率が高すぎて高リターンを上げてもコストも比例してかかる
・長期的に見ればほとんどのアクティブファンドはインデックスファンドに勝てない
・投資家達は、手数料のコストを甘く見すぎている
・資産は色々なクラスで持つべきである
他にも多くの根拠やデータを用いてインデックス投資の有効性を説いています。インデックス投資に興味がある方やこれから投資を始めようという方には参考になる本だと思います。気になる方は手にとって読んで見てはいかがでしょうか。
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